M.de ファリャ

 

【ファリャについて】
Mnuel de Falla(1876-1946)は、20世紀スペインを代表する作曲家です。一世代上の、アルベニス、グラナドスがどちらかというと「作曲家」よりも「ピアニスト」であったのに対し、ファリャは本質的に作曲家で16世紀のカベソン以来久方ぶりにスペインに現れた本格派として評価されています。ただ、当時のスペインは音楽上の長い暗黒時代の延長にあり、ファリャ自身も30歳を越えて憧れのパリに行ってから初めて本格的な音楽家としての位置を確立します。ドビュッシーは彼の才能を認めていて、P.デュカ等とともにファリャのオペラ「はかなき人生」をパリで上演することに奔走します。彼は、結局、第一次大戦が勃発する1914年まで7年間をパリですごし、充分な名声と人的コネクションを得てスペインに帰り、「恋は魔術師」「三角帽子」などの名作を生み、又、スペイン音楽界の発展に色々と尽力することになりました。


【スペイン舞曲第1番〜オペラ「はかなき人生」より】
オペラ「はかなき人生〜La Vida Breve」はファリャの出世作ですが、この第二幕で演奏される2曲のスペイン舞曲が有名で、オーケストラの他ヴァイオリンなどでよく演奏されます。又、ファリャ自身のピアノ編曲があり、ピアノ曲としても充分な演奏効果を持つことからピアノ作品としても重要な位置を占めよく演奏されます。曲は、哀愁に満ちた旋律とスペイン風リズムで、大変美しくファリャの音楽的才能が遺憾なく発揮されています。若干難しくはありますが、弾いてみる価値のある曲です。

 

【火祭りの踊り〜バレー「恋は魔術師」より】
ファリャは「三角帽子」「恋は魔術師」の2つのバレー曲を書き、双方とも現代バレーの傑作として知られています。この「火祭りの踊り(Danza ritual del Fuego)」は、「恋は魔術師(El Amor Brujo)」中の曲ですが、これだけ独立してもよく演奏される有名曲として知られています。往年の名ピアニストA.ルビンシュタインが、このピアノ編曲を、彼の「おはこ」として、アンコールなどによく演奏したことからピアノ編曲でも良く弾かれ、「長いトリル」が演奏者の腕の見せ所と云った趣の面白い曲です。

《楽譜について》
色々なピアノ編曲版があるようですが、ここに出したものは私自身の編曲です。シフラの編曲譜が手元にあったのですが、原曲を無闇に変えてあって気に喰わず、結局、自分で編曲しました。手が小さいと少し弾きにくいかと思いますが、オクターブなど、どんどん省略して弾いていただいても一向にかまわないと思います。